あの人に贈りたい、文四郎麸

日本、そして地域には古くから続く贈り物の文化があります。お誕生日や結婚式、お葬式・法事、お中元にお歳暮・ご年始、それから様々な記念日…  贈る方のことを想いながら選ぶその一時も、大切なものです。今日は誰かに気持ちを伝えたいと考えた際に、ぜひ選んでほしい、文四郎麸についてご紹介します。

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贈りたいのは生活の中で活きる、お麸の食文化

六田地区のある東根市やその周辺には、冠婚葬祭の贈り物やお返しに、お麸を選ぶ文化があります。近年地域の特色が少なくなりつつある贈り物文化ですが、常連さんの中にはご葬儀の盛り籠にお麸を選ぶ方も。様々な種類のお麸でいっぱいの盛り籠は、日持ちが良いのでしばらく飾っておくことができ、また遠くから来られた参列者へお土産として分けてあげることもできます。地域性が感じられると、皆様に大変喜ばれているのです。

お麸は六田地区に江戸時代から続く、伝統食品。どの時代も「美味しい」と食べていただき現代に繋がれていることが、本当に素晴らしいです。ですから私たちは、お麸の味、食べ方、魅力を今の時代を生きる人々に届けていくことが、使命だと感じています。そこで文四郎麸では、お麸焼体験も実施しています。コロナ禍には、ガーデニングされた裏庭の木陰で、体験してもらいました。焼きたてのお麸はサクサクとした歯触りで香りも抜群。その後、六田ふ懐石料理処「清居」でお料理をお召し上がりいただくと、調理法で異なる味わいや食感に、皆様大変驚かれるのです。日持ちが良く、手軽に無駄なく活用できると、親しい方のお土産としても求められています。お麸焼き体験に興味のある方は、文四郎麸までお問い合せください。(要予約)

(写真左)様々な調理法で異なる味わいや食感をお楽しみいただける六田ふ懐石料理処「清居」のお料理(要予約) (写真右)裏庭でのお麸焼き体験の様子

贈り物に山形のお麸づくし

お麸が贈り物として選ばれる理由には、地域性の他にその栄養価があるかもしれません。体に吸収されやすく、消化も良い、高たんぱくな食材で、離乳食としてもおススメです。そして原料のグルテンにはグルタミン酸が多く含まれており、大人の脳の発達にも良いとされています。グルタミン酸は旨み成分。お麸はカロリーが少ないのに、料理はとても美味しく仕上がるという、万能食材と言えるでしょう。

さて何を贈ろうか、と迷われた際には贈る方を想像してみてください。お料理が好きな方には、アレンジが楽しい「やき麸」「おし麸」はいかがでしょうか。冬はあったかい煮物やスープに。お料理が苦手な方、忙しそうな方には、解凍してすぐに食べられる「お麸のからあげ」「ごぼうの麸巻き」などのお惣菜も。お正月の忙しい時期にも重宝するかもしれません。若い方に喜ばれているのは冷凍の「生麸」。解凍してアイスクリームなどとデザートとして、またすき焼きや焼き肉と一緒に調理して食べるなど、もっちりとした食感が人気です。

購入いただいた方、贈り物の中にもレシピをお付けいたします。最近お麸は、肉や魚を食べないベジタリアンの方にも注目される食材となりました。作り置きや冷凍もできる特質も活かしながら、日々の食卓でお召し上がりください。

(写真左・よもぎ麸)若い方に喜ばれているのは冷凍の「生麸」。解凍してアイスクリームなどとデザートとしてと一緒にどうぞ。 (写真中・ごぼうの麸巻き)お料理が苦手な方、忙しそうな方には、解凍してすぐに食べられるお惣菜を。 (写真右・麸入り肉じゃが)お料理が好きな方には、アレンジが楽しい「やき麸」「おし麸」で、冬はあったかい煮物やスープに。

包装紙で知る六田麸の歴史

お麸のお料理は昔ながらの煮物から、新たな魅力に気づくイタリアンやカレー風味など様々なアレンジで進化を続けていますが、そのルーツを知ってもっと興味を持ってほしいと、文四郎麸の包装紙には六田の歴史を絵と詩でデザインしています。

絵は日展にも入選された東根市の画家、武田靖夫さんが描いてくださった「麸作り作業絵図」で、作り手の息遣いも見えるようです。詩は齋藤茂吉文化賞を受賞された、東根市で小中高等学校の教諭を務めながら文筆活動を行っていた安達徹さんが書かれたもので、江戸時代宿場町として賑わっていた頃の様子を伝えています。文字は日展の書道部門で入賞も果たされた東根市の書道家、植松弘祥さんが演出してくださいました。原画、原書はどちらも文四郎麸の店内にて展示しておりますので、ぜひご覧ください。

(写真左)添えられている詩は、東根市出身の作家 安達徹さんに六田の歴史と風土を「南斗六星」と題し書いていただいたもので、書家 植松弘祥さんに書にしていただきました。 (写真右)お客様に伝統の味とその歴史を伝え続けたいと、昭和40年代に創業当時の様子を東根市出身の洋画家武田靖夫さんに描いていただいたものです。

心に寄り添う贈り物に文四郎麸を

コロナ禍で当店はお店を休業したり、人数制限をするなど対策を行ってきました。いつも心にあったのは、お客様への感謝。そしてお麸を「知ってもらいたい」「食べてもらいたい」ということ。お客様との距離ができ、空いた時間には「お麸料理をもっとグレードアップしたい」と試行錯誤。遊び心をプラスして、自然の中に息づく植物や木の実と豊かな一皿に仕上げたりもしました。現在も人数制限は行っていますが、裏庭では四季折々たくさんの美しい花々を咲かせ、心地よい時間が流れています。ぜひ文四郎麸にお越しいただき、よりお麸の魅力を感じていただきながら、贈り物を求め、作り手の人情をも伝えるその味を広めていただければ幸いです。